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各国情報提供

わたしの活動エリア「タイ」へようこそ!

海外社会貢献者からのメッセージ

夕日に輝くライスフィールド

Q. 世界を活動の場とする社会貢献者にとって、この国はどのような場所ですか?

「微笑みの国」として知られているタイは、外国人旅行者にとって魅力的な国です。

タイは観光業が昔から盛んで、国民には「外国人にタイを楽しんでいってもらいたい」という深い思いが根付いています。それで「微笑み」は必須というわけです。

ですから、この国に社会貢献する大きな方法は、タイ各地にたくさん旅行して、美味しいものをいっぱい食べて、ショッピングやアクティビティを存分に楽しむことです。

それが地元の人の生活を支える収入源になるだけでなく、旅行者が楽しんでいる姿が彼らの励みにもなるからです。

私の住むホアヒンもビーチリゾートとして、タイのその精神を色濃く反映しています。

ホアヒンは元々王様の避暑地として栄えた町です。バンコクから車で2、3時間ほどなのでタイ人にも人気な観光地ですが、北欧の方の避寒地としてもとても人気な町です。もはや外国人がホアヒンの経済を支えていると言っても過言ではありません。

私はここで小さい会社を経営しながら、地域の人に対するボランティア活動も行っています。なるべく地域の人と触れ合い、お互いの文化を尊重しながら、地域に少しでも貢献できればと感じています。

文化

水牛にかける荷車

Q. 現地の人々の気質や考え方にはどんな傾向がありますか?

「マイペンライ(気にしない)」というタイ人がよく使う言葉が表しているように、タイ人は基本的におおらかで気が長く「どうにかなるさ」という、ポジティブで楽観的な気質を持っています。

このおおらかな気質に助けられる時も多いですが、「いやいや・・・これはマイペンライじゃ済まされないでしょ」と感じてしまう時もあります。それで、南国特有のおおらかさを理解することがタイでの生活のカギになります。

そして、タイ人は好奇心旺盛な国民です。知らない人と会話するのも抵抗がありません。近所の付き合いもかなり深く料理や果物を分け合うことも日常茶飯事です。以前に車のエンジンが掛からなくて困っている時に、通りがかりの方にサクッとエンジンをかけてもらい「中古車の場合はこうすると良いよ!」とアドバイスまでいただきました。このように、道で誰かが何か困っていると面識のない人でも助ける素晴らしい精神、他の人への関心があります。

また、タイ人はタイの文化を深く愛しており、家族の絆をとても大切にします。これがタイ人の誇りなので、ここを褒め尊重するととても喜ばれます。

Q. 現地の食文化はどのようなものですか?

タイ人はご飯とおかず、麺類を好んで食べます。味にはかなりこだわりがあり、味がはっきりしているものや甘酸っぱくて辛いものやスパイスを好みます。

子供の時にタイ料理だけで育った世代は、他の国の料理を口にしたことがあまりないので、口に合わずタイ料理以外は美味しくないと感じるようです。ですから、「カレーライス」や「味噌汁」などの日本食を振る舞っても反応がイマイチのこともあります。

そんな時は甘味や酸味の効いた料理や、いわゆる「中華料理」にあるような味付けのおかずを提供すると喜んでもらえます。華僑の食文化がタイの食文化には混ざっているので、「中華料理」の味は「タイの味」でもあるのだと思います。

しかし若い世代は洋食や日本食も大好きです。中でもタイ人が一番好きな日本食はお寿司かもしれません。最近はどこの地域の屋台に行っても「握り寿司」屋があります。

また、タイ人は甘いものが大好きなので、日本人がタイでタイ料理や日本食や洋食を食べると料理全てが甘く感じます。特にアイスコーヒーなどの飲み物は歯が浮く甘さで提供されます。

また、全体的に辛い料理が多く、慣れていないとお腹を壊してしまうので、料理を注文するときは、辛さや甘さの好みを必ずはっきり伝えるのが良いかもしれません。

ラーマ5世時代の生活様式を再現したマリカシティ

Q. 現地の人々はどのような生活習慣や宗教観を持っていますか? 現地特有のマナーなどはありますか?

タイは仏教国ですので「良いことをして徳を積む」という精神に満ちており、与える行為がとても美しいこととして高く評価されます。それで、朝早くからお坊さんに施しをしたり、仏教行事や冠婚葬祭に寺へ行きお布施をしたりします。

また輪廻を信じているので、良くないことが起こるのは前世の悪い行いにより罰を受けていると信じているようです。それで、苦しくても苦しみを受け入れるように、そしてあまり深く考えないように教えられています。

最近の観察では、とりあえず宗教は仏教だけれども、何も信じていない若者も多くなったように感じます。しかし、宗教に対する偏見はないので、どの宗教にも敬意を払い、仏教以外の宗教行事も楽しむ人が増えました。

タイ仏教のマナーとして、女性はお坊さんに触れてはいけないというものがあります。また寺施設や王宮などの見学には肌を露出させないようにする必要があります。

そして、タイでは王様や王族に敬意を払うことが求められます。

王様のポスターは至る所に貼られていますし、王族車両が通るときは道が封鎖されます。王族の行事は盛大で国民の参加が求められます。

また、国歌が流れる時間には静止をして敬意を示すことが求められます。すべての場所で国歌が流れるわけではないのですが、外国人であっても不敬な行為は許されません。

気候

熱帯地方特有の植物が生い茂る

Q. 現地はどのような気候ですか? 健康維持のために気を付けるべきことはありますか?

タイは熱帯モンスーン気候で、雨季と乾季の2つの季節に分かれています。5月から10月ごろが雨季で、11月から3月頃は乾季になります。

乾季が雨季に変わり始める4月頃が最もタイが暑くなる時期です。この時期は特に気温が40度を超える日も多いので、水分補給を小まめにしないと、熱中症の危険があります。逆に水分の過剰摂取も胃の消化能力を低下させてしまうため、お腹を壊したり食中毒にかかりやすくなったりするので注意する必要があります。

水分摂取のバランスがとても難しいですが、この4月のタイの暑さを経験すれば他の時期は比較的楽に過ごすことができます。

ただ、1年を通して30度を超える日が多いので、基本的に1年中熱中症対策は必要になります。節電のためにエアコンの使用を控える方もおられますが、エアコンは「生命維持装置」と考えて、無理をせず使用することをお勧めします。

時折、タイ人の友人と暑い野外で数時間過ごしたあと、自分は暑さでグッタリしているのにタイ人の友人がすこぶる元気な様子を見て「自分はどれだけ体力がないのか・・」と思ってしまうこともありました。

しかし後から、タイ人と比べると日本人は汗が出る汗腺が少なく、熱を体外に放出するのが苦手な体質の人が多いという事実を知りました。上手に身体がクールダウンできないと熱が体内にこもり、体が疲弊してしまうのです。

Q. 現地特有の風土病はありますか? 健康維持のために役立つ対処方法はありますか?

熱帯地方特有の蚊を媒体としたマラリアやデング熱などに注意が必要です。ただマラリアはミャンマーやカンボジアとの国境山岳地帯の森林で発生しているので、その地域に行かなければかかる心配はありません。ただデング熱はタイ全土で発生しているので、媒体となる熱帯シマ蚊が活動する日中に蚊に刺されない対策が必要です。

蚊除けスプレーは、有効成分のDEET(ディート)が15%近く配合されているものが効果的と感じています。タイにもたくさんの種類の蚊除けスプレーが販売されています。コンビニでも販売されていますので、忘れてもすぐに手に入れることができます。

そして狂犬病にも注意が必要です。2018年にはタイ全土で16人、2019年には3人の方が狂犬病ウイルスにより亡くなられています。

犬などの哺乳類に噛まれた場合、または口や目などの粘膜を舐められた場合は、傷口をよく洗い、すぐに病院に行って狂犬病と破傷風のワクチンを打ってもらう必要があります。

噛んできた犬に飼い主がいたとして「うちの犬は狂犬病のワクチンを打っているから大丈夫だ」と言ってきたとしても必ず病院でワクチンを打ってください。

ペットショップで犬に噛まれた店員が、自分でワクチンを犬に打っていたので狂犬病にはならないと判断し病院に行かなかったようなのですが、犬に打っていたワクチンが偽物だったために亡くなったというケースを身近で聞きました。ですから、どんな状況であったとしても必ず病院に行ってワクチンを受けてください。

言語

乗合ミニバンの行き先表示

Q. 現地の人々はどのような言語を用いていますか? 外国人にとって、現地の言語を学ぶ際に、どんなハードルがありますか?

タイでは共通語としてタイ語が使われています。英語を話せる人も増えてきています。

東北地方に行くと「イサン語」と呼ばれる方言があり、北部・南部にもそれぞれ特有のアクセントや方言があります。また、「カレン語」「モン語」などの山岳民族の言語も話されています。

タイ語は「2000単語も覚えれば日常会話の90%を理解することができる」とも言われています。日本語の場合は1万語だそうです。そう考えると、ある程度のタイ語の単語を覚えれば、聞き取りができるようになり、コミュニケーションは楽しいものになるでしょう。

しかし、タイ語を学ぶ際に大きなハードルとなるのは、なんといってもタイ語の「発音」です。

タイ語は声調が5声あり、同じ読み方でも声調の違いで全く意味が違ってしまう言葉がたくさんあります。例えば声調の違いで「犬」、「馬」、「来る」などと意味が変化します。また有気音・無気音などの日本人には馴染みのない発音方法もあるため、耳がタイ語に慣れるまで、そして正しい口の開け方と正しい発音ができるまでに数年はかかると言われています。

私もタイ語を学び始めてからずいぶん経ちますが、完璧な発音はいまだできません。発音ですぐに外国人だとバレてしまいます。タイ語の発音を大きく外してしまうことも多々あります。音楽で音を外してしまった時のような恥ずかしさを感じますが、そんな時は必ず間違った発音を友人に指摘してもらいます。

完璧にタイ語が発音できなくても何の問題もありません。ネイティブに並ぶことはできませんし、実生活でそこまでの必要もありません。コミュニケーションが取ればそれで良いのです。

生活

水牛は生活を支えた貴重な家畜

Q. 現地の人々の生活水準はどうですか?

タイは発展途上国の中でも、ここ数十年でかなり発展が進んだ国と言われています。バンコクに旅行をすると、もはや発展途上などではないという印象を受けると思います。大きいビルが並び立ち、BTSやスカイトレインなどの交通も発展し、バンコクの中心部はハイソな都会の雰囲気が漂っています。

しかし、タイの地方に行くとゆったりした情緒を見ることができます。首都バンコクは発展していますが、バンコクに経済が集中しているため出稼ぎ労働者もバンコクに集中し、地方との経済格差が生まれています。

2020年はコロナの影響でバンコクも不況になり、多くの失業者が地元や実家の地方都市に戻るようになりました。出稼ぎ労働者や低所得者層の生活水準はあまり改善されず、貧困のため出家し寺僧として生活をする人たちもいます。

観光業で経済を支えてきたタイは、コロナの影響で深刻な経済危機に陥ってしまったので、復興には長い時間がかかると言われています。

Q. 現地の人々の教育水準はどうですか?

タイも日本のように中学までは義務教育です。ここ20年の成年識字率は98.1%と言われているので、アジアの中では高水準の教育環境が整備されています。

タイでは幼稚園生から大学生まで、学生は皆指定された制服を着ます。そして公立の小学校や中学校では、男の子はボウズ頭で女の子はおかっぱ頭に統一されています。

これは平等感を出すため、格好ではなく学問に集中するためという理由でなされているようですが、どの学校も先生たちが厳しく指導するようで、今までグレている感じの小学生や中学生を見たことは一度もありません。

以前に中学校で日本語の非常勤講師をする機会があり、タイの子供達とタイの学校制度に数年触れたのですが、普通の公立学校でも英語だけでなく、中国語、日本語、韓国語、フランス語など色々な語学を学べる環境がある学校が多く、やはり将来観光業につくために言語を学ぶことを国で推奨しているように感じました。

またタイも学歴社会なので、親の多くが自分の子供に良い職業についてもらいたいがために大学などの高等教育を勧め、資金援助を惜しみません。

バンコクのスマートフォン修理屋さん

Q. 現地の治安水準はどうですか? 外国人が特に気を付けるべきことはありますか?

タイは許可証があれば銃の購入が許されている国ですので、何かの騒動で銃が発砲されたという事件は身近でも起きます。しかし死人が出なければニュースにはならないレベルの出来事で扱われます。

こう聞くと治安が悪いと思われるかもしれませんが、10年近くタイで生活してきて事件の銃声をまだ一度も聞いたことがありません。きっと夜間むやみに出歩いたり、デモが行われたりする場所に出かけることもないからだと思います。

日本でもそうだと思いますが、危険を避けて生活しているなら、タイでも比較的安全に暮らせます。

あとは空き巣や泥棒も日本に比べるとよく起きる事件ですので、小型電化製品や道具類、小物類も目につかないところに収納しておく、窓などに鉄格子をつけ戸締りを徹底するなどの用心は必要です。

デモの情報などは大使館がメールで注意喚起してくれます。

また、バンコクや観光地では日本語で話しかけてくる詐欺グループがいたりするので、不必要に日本語で話しかけてくる人にも注意が必要です。これも大使館情報などで、実際にどんな事件が起きているのかその都度発信されますので渡航の際は確認することをおすすめします。

Q. 現地の住居や住環境の様子どうですか?

タイの国土は日本の2倍あるので、タイの家は日本に比べると広い家が多いです。そして家賃も日本よりかなり安いです。とはいえバンコク中心部は2万バーツ程の家賃でもスタジオタイプのワンルームが相場です。

郊外であるならば同額でLDKのコンドミニアムなどの選択肢が広がります。

私たちの住むホアヒン周辺ですと、同じ2万バーツで平家の一戸建てを賃貸できます。土地があるのでわざわざ2階建てでなくても、広い敷地に3LDK、4LDKの一戸建てが建てられるのです。

しかもただの一戸建てではありません。全ての部屋にシャワールームがついており、全ての部屋に家具が備え付きで、庭にはなんとプールが付きます。

我が家は質素なタイプの一戸建て(2LDK)で、トイレ・シャワーは2つあるのですが、プール無しの家賃は6,500バーツです。大家さんが親切な方なので、相場より少し安めの家賃です。

タイの家賃は本当に幅広く、私たちの住むホアヒンでは、日本のアパートのような作りの家ですと2,000バーツくらいから住むことができます。2階建てのタウンハウスですと3,000バーツくらいから見かけます。守衛さんがつくコンドミニアムは5,000バーツ、守衛さんがつくプール付きのビッレッジにある一軒家で1万バーツくらいが相場です。

この相場は地域によって少し変化しますが、やはりバンコクと比べますと、地方の地価の差ができています。

道路を歩いて帰途につくヤギの群れ

Q. 現地の生活インフラ(水道・電気・ガス・インターネット)はどの程度整っていますか?

生活インフラはほぼ整っています。時折修理や改修で断水や停電が起こることもありますが、昔に比べたら格段に減ったように思われます。特に電気は停電が起きても数分で復旧することが多いので、あまり困ることはありません。

ただ、近頃タイでは下水道の整備が各地で行われているようです。道路を掘り起こして下水管を埋め、水道管も合わせて大きめサイズに交換するという作業です。この工事に当たってしまうと毎日蛇口から泥水が出てくるので、工事が終わるまでは悲劇です。下水道も完備されれば衛生面でまた生活が向上するので、少しの辛抱ですが。

ガスはプロパンガスのみ利用できます。料理でガスを使う場合はガスボンベを買ってくる必要があります。ガスボンベの大きさで値段が変わりますが約1,500〜2,000バーツでボンベを購入し、ガスを使い切ったら新しいタンクを配達してもらうか、ガス屋に持っていって新しいタンクに交換してもらいます。2回目からは約300〜400バーツでガスの交換ができます。

しかし、基本的にコンドミニアムなどの建物内でのガスボンベの利用は安全上禁止されています。

インターネットは低コストで利用できます。光ファイバーのインターネットが200Mbpsで月に600〜700バーツほどで契約できます。他にも家にWi-Fiをつけられない場合、携帯電話やタブレットやボケットWi-Fiにインターネットシムを入れて利用しても月々300バーツほどと、とても安いコストでインターネットを利用することができます。

Q. 現地のレストランやファーストフード店、露店など食品を扱う店の衛生状態はどうですか?

レストランやファーストフード店は日本と同じくらいの衛生基準で運営されていると感じます。厨房で働く方の格好も同じですし、直接食品に触る調理法の場合はビニール手袋などをはめているお店が多いので安心です。

お店が衛生的だったとしても、実は一番気をつけなければいかないタイプのレストランは客入りが少ないレストランかもしれません。お昼時や夕食時に空いているお店は、お客さんがあまり来ないので長時間放置していた食材や料理を提供することもあるようです。私の友人の間では、こういうレストランで集団食中毒になり入院するパターンが多い感じがします。

以前に私もお客が少なめの日本食料理屋で定食を食べていたのですが、酢の物だと思って食べていた付け合わせの小鉢が実は痛んでいたようで、その日の夜は激しい嘔吐と腹痛に襲われ苦しみました。抗生物質を飲んだら次の日は症状が止まったので助かりましたが、これが次の日も続くようでしたら確実に入院コースだったと思います。

ですから、店に入る前はよくチェックしましょう。

露店などでも、同じように衛生面に配慮してビニール手袋をはめて調理していたりするので、そこまで不安に思う必要はありません。注文してから作ってくれるタイプの料理は特に安心して食べています。ただ作り置きの料理やおかずは、調理してから時間がどのくらい時間が経っているのか分からないので、購入を控えた方が安全です。

市場では屋台がひしめき合う

Q. 生活に必要な安全な飲用水はどのように調達しますか?

タイの水道水は飲むことができません。それで安全な飲料水を確保するために飲料水を購入する必要があります。タイの生活に慣れるまではコンビニやスーパーでお水を購入するのが一番安心な方法です。

少し生活に慣れてきたらタイ家庭で一般的な生活飲料水の購入方法をおすすめします。それは、白い容器か透明な青いタンクが店先に置かれているお店でお水を購入する方法です。まずは18リットルのタンクを100バーツほどで購入し、水が無くなったら、タンクをお店に持っていけば15〜20バーツほどで新しいタンクに交換できます。

コスト的にはこの方法が一番安いのですが、タンクを交換するというシステム上、衛生面で多少の不安を感じることもあります。このタンクの中の水が生臭いと感じることが一度だけありました。ただ、このお水でお腹を壊したということはまだ一度もありません。

それで我が家ではこのタンクのお水を料理用と沸かしてお茶やコーヒーで飲む場合のみ使用して、飲料用にはスーパーのペットボトル飲料水を使っています。

ただこのタンクは18リットルとかなり重いので、地域によっては水のタンク宅配サービスもあるようです。

または適当なサイズの容器があれば、水の自動販売機に行って自分で水を汲むこともできます。アパートやコンドミニアムには水の自動販売機がついているところが多いので、そこで安全な飲料水を購入することができます。

Q. 現地の交通事情や交通機関の様子はどうですか?

タイは日本と同じく左側通行で、交通法規も日本とほぼ同じなので、日本で日常的に運転されていた方なら、問題なくタイで運転することができます。

日本で国際免許を取って来ればタイの免許がなくても運転できます。長期ビザがあればタイの免許に切り替えも可能ですし、免許センターでテストを受けて新たにタイの免許を取得することもできます。

ただタイの交通事故は日本の約4倍も多いと言われています。これは無免許運転が多く、運転手の技術や知識が足りないということと、交通法規を守らない人が多いことが原因と言われています。

次にタイの交通機関ですが、現在タイの首都バンコクでは急ピッチで電車網の整備が進められています。どこに行くのも日本で電車を乗り継ぐような感覚で移動できます。

しかしこの電車網はバンコクの郊外やバンコクの隣接県にまではまだ及んでおらず、バンコクの隣接県は県に駅が数個しかないのが現状です。ですから、県を跨ぐ移動は大型バスや大型のバンを使うのがほとんどです。移動費はすごく安いです。

渋滞は日常茶飯事

Q. 現地の医療水準はどうですか? 医療費は高額ですか?

タイの医療水準は、日本と同じか、病院によっては日本よりハイレベルの最先端医療を取り入れているところもあります。ハイレベルな医療を受けるために中東からツアーが組まれることもよくあります。また、近隣のカンボジアなどから重症患者や脳や心臓の難手術をタイでするために患者が緊急搬送されることも多いようです。

タイの病院は大きくは国立と私立に分けられています。

国立病院は低額で医療が受けられるので、とても混んでおり診療予約をしていても、診療までに何時間も待たされることがあります。人手が足りないのか、処置が煩雑なのか、薬の投与量を間違えるなどの医療ミスがよく起こる病院もあれば、先生たちの評価が高く安心して診療を受けられる国立病院もあるので、現地の人の口コミを聞くことが大切です。費用は日本の3割負担より、かなり安く治療を受けられます。

私立病院は英語が通じるところが多く、バンコクでは日本語の通訳が常駐している病院もあります。費用は通訳がいるような病院は高額になりますが、病院によっては日本と同じくらいの費用で病院に通えます。

ちなみに私がインフルエンザにかかり診ていただいた私立病院は、診察と検査、そして薬代で800バーツほどでした。ただ、これが盲腸などの手術になると、数日の入院でも約50万円はかかると言われています。ですから、緊急時のために保険をきちんとかけておくことが大切です。

執筆者:T.K
執筆年月:2020年8月

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