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各国情報提供

わたしの活動エリア「モーリシャス」へようこそ!

海外社会貢献者からのメッセージ

感動の海の青さ

Q. 世界を活動の場とする社会貢献者にとって、この国はどのような場所ですか?

観光地とはいえ、まだまだ発展途上の国だと思えます。豪華なホテルが立ち並ぶ煌びやかな場所と、貧しさが感じられる場所のギャップも感じられます。

フランス、イギリスの植民地だった時代もありましたが、街並みはあまり両国の影響を受けたようには感じられません。様々な国の文化が混ざり合った国です。

モーリシャスは海がとても美しい国です。島周辺に沢山の種類の珊瑚礁があります。その美しい珊瑚礁を守る為のボランティア活動も行われています。

世界中にモーリシャスが知られるきっかけになったワカシオ問題がありますが、その時も多くのボランティアや現地NGOの方などが協力して環境回復が行われていました。また日本からJICAなども主に環境・防災の分野で活動しています。 

文化

中華街の横にモスクがあるのも多民族国家ならでは

Q. 現地の人々の気質や考え方にはどんな傾向がありますか?

暖かい国ではありますが、ハワイやその他の南国のようにみんなが陽気だという感じではありません。どちらかいうとシャイで、仲良くなるまでは自分の素をさらけ出すのが難しいという気質だと思います。

現地の友人によると、インドの文化の影響を受けているようで、思っていることと言っていることが違うこともあるそうです。ということで、私個人としては日本人の気質に少し似ているように感じています。

モーリシャスには、中国系モーリシャス人、インド系モーリシャス人、アフリカ系モーリシャス人がいます。それぞれの国の言語を今の世代は話せなかったとしても、それぞれの国の文化は引き継がれているように思います。 

Q. 現地の食文化はどのようなものですか?

食文化は、これもやはり中国やインドの影響を受けているようで、モーリシャス独自のものはなく、中華料理やカレーなどが一般的にモーリシャスの料理として紹介されます。

色々な文化の人々が一緒に住んでいるモーリシャスならではで、各家庭の食卓には中華系、インド系の料理が一緒に並ぶこともあります。でも、基本的にその人のルーツがかなり影響しているように思います。

中華系でいうなら、中国の客家民族が多く移り住んでいるので、客家料理が基本です。味でいうと、日本の中華料理の味に近いものが多く、辛すぎる料理は少ないです。

焼きそばや焼き飯などは、スナックと呼ばれる小さな食堂のようなお店で手軽に安く食べられます。インドの料理でもあるロティやサモサもスナックで手軽に買えるので、お昼はこのようなお店には行列ができています。 

観光名所にもなっている中央市場

Q. 現地の人々はどのような生活習慣や宗教観を持っていますか? 現地特有のマナーなどはありますか?

生活習慣は、統治されていたイギリスやフランスの影響が大きくあるようには感じられません。

でも、お茶を飲む文化はイギリスから来ているのか、コーヒーよりも紅茶を飲む習慣があるようです。最近はコーヒーの品揃えも増えてきて、コーヒーを飲む人も増えてきましたが、少し年配の人はコーヒーを飲んだことがない方々もおられます。

週末は、海に囲まれている島ならではの過ごし方かもしれませんが、ビーチでランチを食べて家族や友人と楽しいひと時を過ごしている人々をよく見かけます。海は遠浅なので、泳ぐというよりは水に浸かって楽しんでいます。小さな子供も浮き輪などなしでも入れる場所もあります。

宗教観は、ヒンズー教、キリスト教、仏教、イスラム教などの宗教がモーリシャスでの主な宗教といえます。これも、色々な民族が集まってきた国ならではだと思います。 

気候

雨上がりにくっきり見える虹
ダブルレインボーが見れることも

Q. 現地はどのような気候ですか? 健康維持のために気を付けるべきことはありますか?

国土面積は小さいですが、北と南では温度が結構違います。南半球なので、日本とは反対になります。南の方が寒くなります。

雨は日本のような一日中雨という日は少なく、一時的に強い雨が降って止む、というような具合です。

また、空気は世界第2位に綺麗だと言われていて、それも相まって雨が止んだ後にはハッキリくっきりとした綺麗な虹が見られます。また夜、ライトのない真っ暗な場所に行くと降ってきそうな程の星空を見ることができます。天の川銀河(ミルキーウェイ)を初めて見た時の感動は忘れられません。

冬の時期は、朝晩が冷え込むことがあるので日中との寒暖差に注意しなければなりません。しかし、それも地域によって寒暖の差の程度は変わります。 

Q. 現地特有の風土病はありますか? 健康維持のために役立つ対処方法はありますか?

熱帯の国なので、デング熱などの心配があると旅行のパンフレットなどには書かれていますが、実際現地の人がテング熱を恐れているようには感じません。確かに夏の時期は蚊がとても多いですが、刺されてもデング熱にかかったことは一度もありません。

あとは、野犬が沢山いるので近づかないように注意が必要です。実際、近くに犬がいるところでは傘で近づかないよう威嚇したりもします。そのように事前に警戒していると危険も回避できるので、そこまで恐れる必要はありません。 

言語

クレオール語での看板も見られる

Q. 現地の人々はどのような言語を用いていますか? 外国人にとって、現地の言語を学ぶ際に、どんなハードルがありますか?

公用語としては、英語、フランス語、モーリシャスクレオール語があります。

モーリシャスは独立してから50年以上経ちます。イギリスが統治していた時代に独立をして、イギリス以前に統治していた国はフランスです。フランスが統治していたのはイギリスより以前になりますが、言葉においてはフランスの影響の方が大きいと思います。年配の人は英語が苦手で、フランス語の方が馴染みがあります。

クレオール語は、フランス語と英語が混ざったような言語です。ですが、フランス語の影響をより大きく受けている言語だと思います。

フランス語のような複雑さはあまりありませんが、フランス語にもある“R”の発音にかなり苦戦しました。現地の友人にクレオール語を習い始めた時、水を口に含み、うがいをしながら“OREO”を練習するように言われました。日本語にはない発音はどの言語でも難しいですが、特にこの音は日本語では絶対に発音しない音なので苦戦しました。 

生活

モーリシャスに生息していたドードーが描かれた紙幣

Q. 現地の人々の生活水準はどうですか?

全体的には低くはないです。良い車に乗っている人もいますし、服装や持ち物も新しい物を持っている人たちも多いです。物価は特別高くも低くもありません。ヨーロッパからの輸入品は日本に比べて安く売っていますが、反対に家電などは高く感じます。ただ物を買うと長く使うので、車なども古い型を乗っている人が多いです。

スーパーでは大きなショッピングカートに溢れるほど買う人が多く、初めて見た時はとても驚きました。 

Q. 現地の人々の教育水準はどうですか?

言語の面で特に特化しています。生活するにあたり必要なのもあり、フランス語、英語、それ以外に中国語やヒンディー語などの言語を学ぶ学校もあるようです。読み書きや会話もある程度できるほどになります。

最近の世代はクレオール語も学びますが、昔はクレオール語を学ぶことはなかったので、話せても読んだり書いたりするのが難しい人も多いです。 

Q. 現地の治安水準はどうですか? 外国人が特に気を付けるべきことはありますか?

夜に出歩かない限り、危険は少ないように感じます。今まで危険な目にあったことは特にありません。場所によっては治安が悪いところもありますが、女性二人で歩いていても、人通りがあるところなら大丈夫です。

中国語の看板も多く見られる

Q. 現地の住居や住環境の様子どうですか?

家賃は日本より少しだけ安いです。ただ賃貸があまり一般的ではないので、貸し手が少なく、あっても長くバカンスとして滞在する外国人向けの別荘のようなものが多いです。コンクリートで作られていて、タイルの床なので土足で入るのですが、床が汚れるので掃除が大変です。

Q. 現地の生活インフラ(水道・電気・ガス・インターネット)はどの程度整っていますか?

ほぼ問題なく使えます。時々雨があまり降らなくて水道が止まる時はあります。基本的にそれぞれの家に水を貯めるタンクがあるので、その大きさにより水がどれほど使えるかが変わります。インターネット環境は悪くないのですが、地域によって差はあるようです。

Q. 現地のレストランやファーストフード店、露店など食品を扱う店の衛生状態はどうですか?

特別悪くありません。お店によってはあまりきれいでないところもありますが、ほとんどのお店では衛生面で心配に感じることはありません。マクドナルドでも食べ終わると、掃除担当の人がゴミを片付けたり、机を拭いたりとしてくれます。場所によっては日本と大きく変わらないほどです。 

Q. 生活に必要な安全な飲用水はどのように調達しますか?

浄水器を日本から持って来て取り付けて飲んでいます。水道水を飲んでも大丈夫なのですが、念のため付けています。現地の人は水を買って飲んでいる人も比較的多いです。 

バスは多くの人の移動手段

Q. 現地の交通事情や交通機関の様子はどうですか?

車を持っている人も多いのですが、まだまだバスもメインの交通手段です。最近電車も一定区間だけですが、開通しました。今電車で行ける場所を広げようと各地で工事が行われています。

時間帯によってはかなり交通渋滞が発生して、全く進まないときもあります。混む時間帯になると、警察が特に混むロータリーや、信号のところ(信号を停止して、警察が誘導)に出動してきます。 

Q. 現地の医療水準はどうですか? 医療費は高額ですか?

医療水準はまだ少し低いのが現状です。大きな手術をする人の中には、隣のフランス領のレユニオン島まで行く人もいます。歯医者などは虫歯の進行具合によっては、抜かれる確率がかなり高いようです。

ただ国管轄ではなく自分で開業したところは少し高額ですが、水準は特別低くないようです。国立なら無料で受けられますが、水準はかなり低いようです。 

執筆者:マルサンカク
執筆年月:2021年12月

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