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各国情報提供

わたしの活動エリア「シエラレオネ」へようこそ!

海外社会貢献者からのメッセージ

数ある手つかずのビーチの一つ

Q. 世界を活動の場とする社会貢献者にとって、この国はどのような場所ですか?

シエラレオネは西アフリカの西部、大西洋岸に位置する日本の約5分の1の国土を持つ国です。

18世紀の終わりに黒人の解放奴隷が入植するようになったことが国としての歴史の始まりです。彼らは、大きなコットンツリーの下でアフリカへの帰還を祝い、自分たちの居住地を、長年の願いを込めて”フリータウン”と名付けました。それが首都フリータウン市の歴史の始まりです。この大きなコットンツリーは今でも、自由と希望の象徴としてフリータウン市の中心部にあります。

しかしそうした人々の願いとは裏腹に、この国はのちに10年以上続く内戦やエボラ出血熱の流行など、何度も非常に難しい問題に直面し、その影響はいまもなお続いています。現在シエラレオネは、世界の最貧国の一つで、世界で3番目に平均寿命が短い国として広く知られています。ですから、社会貢献をしたいという意志を持つ人にとって、これ以上ない活躍の場が期待できる国の一つであるといえるでしょう。

私自身は、非識字者の支援、衛生習慣の奨励や道徳・倫理観向上のためのフィールドワークに従事していますが、医療、教育、農業・食糧、インフラ整備、就労支援など、人間が生きていく上で基本的な活動の全ての分野において支援が必要とされており、活発に行われています。限られた人数ですが、遠く離れた日本からも支援活動に参加しておられる方たちがいます。

文化

自然に溶け込む現地の人の家と生活

Q. 現地の人々の気質や考え方にはどんな傾向がありますか?

西アフリカ諸国の一つであるシエラレオネですが、他の西アフリカ諸国とは違うシエラレオネ独特の気質や考え方があります。

この国には日本でいうところの、「ホンネとタテマエ」のようなものが存在します。表立って言うことと裏で内輪で話すことが大きく違うということがしばしばあります。

また、「No」と言ったり、物事をハッキリさせたり、何か一つを決定することを難しく感じる人が多いようです。そうするよりも、他の人との友好的な関係を保つことや、その時々に応じて良いものは何でも取り入れたいと考える人が多いです。隣国であるギニアやリベリアと違うシエラレオネ人の特徴であるといえます。

さらに、人を見た目や肌の色で区別したがる傾向が根深く存在します。わたしたちが通りを歩いていると、冷やかされたり侮辱的な言葉で呼びかけられたりすることがしばしばあります。最初のうちはとても腹立たしく感じることが多かったのですが、地元の言語でユーモアを交えつつ対応すれば、反応はとてもよくなり、友人の一人のように敬意を持って接してくれるという場合も少なくありません。

Q. 現地の食文化はどのようなものですか?

シエラレオネは米が主食の国です。プラサスと呼ばれるスープのようなものをご飯の上にかけて食べます。

プラサスのスープには幾つか種類があり、それぞれ違った味わいがあります。サツマイモの葉、キャッサバの葉、モロヘイヤ、ピーナッツペーストなどを、日本でピキンと呼ばれるトウガラシと一緒に、サラダ油やヤシ油などで煮込んでつくるスープです。そこに、オクラ、豆類、牛肉や鶏肉、揚げた魚などを加えることもあります。

ご飯だけでなく、キャッサバ、ヤムなどの芋類、プランテーンと呼ばれる食用バナナ、またはキャッサバなどの芋粉から作られ、見た目がお餅やハンペンのようなフフと呼ばれる食べ物もあります。

多くの家族はプラサスを一日一食にして、他はお腹が空いたら、ホットドッグ(練乳、マヨネーズ、ソーセージ、フィッシュボールなどを挟んだもの)、バナナ、マンゴー、パパイヤなどのフルーツ、あるいはキュウリやニンジンなどをかじって、小腹を満たしています。

現地の人がプラサスを食べに来る露店がありますが、外国人にはあまりおすすめできません。なぜなら、味付けが非常に辛いことと衛生面に問題がある場合が多いからです。外国人が集うような比較的高級なレストランでもプラサスを食べることができますので、そちらで食べることをお勧めいたします。現地に住む多くの外国人は、現地のマーケットで買える新鮮な食材を使って自分で調理していることが多いようです。

イスラムの食文化ですので、豚肉や酒類などは現地のマーケットでは売られていませんが、現地のマーケットにはない調味料や食材等はスーパーマーケットで買うことができます。

代表的な現地のプラサス料理 — キャッサバ・リーフ

Q. 現地の人々はどのような生活習慣や宗教観を持っていますか? 現地特有のマナーなどはありますか?

もともとイスラム教徒が大半を占めているとされていましたが、今はとくに若い世代のキリスト教人口が増加している傾向にあり、イスラム教が60%で、キリスト教がほぼ40%と言われています。

イスラム教の人たちとキリスト教の人たちの対立が目立つ国が多いなか、この国ではそういった宗教的な対立がほとんどありません。

他の国ではあまり見られないかもしれませんが、お父さんはイスラム教でお母さんはキリスト教の家族が多く、金曜日にモスクに行くだけでなく、日曜日には教会にも行くという家族もとても多いです。

お互いの宗教の良い所を取り入れ、宗教的な対立より平和を重んじるという考え方があるようです。国としても、イスラム教とキリスト教両方の祝祭日を含めたカレンダーを使っています。

何も知らない外国人が現地特有のマナーに違反して、現地の人々を怒らせ危険な目にあってしまったということは聞いたことがありませんが、人と会う時や道ですれ違う時、たとえ見知らぬ人だとしても挨拶の言葉、気遣いの言葉をかけることは、良いマナーとみられます。

気候

ある雨季の日の坂道

Q. 現地はどのような気候ですか? 健康維持のために気を付けるべきことはありますか?

熱帯性の気候で、国土のほとんどが熱帯モンスーン気候に属しています。

11月頃からサハラ砂漠から乾いた貿易風が吹き込み、少しずつ乾季が始まり4月頃まで続きます。5月頃からまた雨が降り出し雨季が始まり、12月頃まで雨が続きます。

乾季に気温が40度以上になる時もありますが、乾燥しているので湿度はそれほど高くなりません。雨季は気温が25度くらいまで下がりますが、ゲリラ豪雨のように激しい雨が降る日が続くため、湿度はかなり高くなります。静かで穏やかな天気が続く乾季から一転して、雨季は非常に荒れた天気が続きます。

国名である「シエラレオネ」は、あるポルトガル人探検家がこの地を訪れたとき、山の方からライオンの唸り声のような雷鳴か強い風の音が聞こえたため、ポルトガル語で「ライオンの山」と呼んだことが起源とされています。雨季の天気の激しさを的確に表現していると言われています。

ですから、日差しが強く乾燥していて砂埃が舞う乾季は、水分や塩分をこまめに補給したり、帽子や日傘などを用意したりして、熱中症を予防することが必要です。逆に、雨季は日中と夜間の気温差が大きくなる時が多いですので、就寝時はあたたかくして風邪を引かないように気をつけることが大切です。

Q. 現地特有の風土病はありますか? 健康維持のために役立つ対処方法はありますか?

黄熱病、マラリア、デング熱、ラッサ熱、コレラ、腸チフス、肝炎、結核、狂犬病、その他寄生虫症など、多くの風土病があります。

トラベルクリニックや感染症内科で必要とされる予防接種を受け、予防薬など処方してもらうことが必要です。特に黄熱病予防接種は必須で、予防接種を受けた証明書(イエローカード)がなければ、観光目的でもこの国に入国できません。予防接種によっては数年で効力が消えてしまうものもありますので、有効期間を確認しておくことが望ましいでしょう。

現地では、手洗いや手のアルコール消毒、蚊帳・モスキートネットの中で寝ることは、健康維持のために重要になってきます。

多くの場合、身体の疲労から免疫力が下がり、それが原因で感染症を発症してしまうので、睡眠時間をしっかりとり、疲れを感じたら早めに休むことが大切です。

食事に関しては、可能な限り自分で新鮮な食材を買って調理するなら、食中毒や胃腸炎だけでなく、腸チフスやコレラなどの感染症を予防することができます。さらに、食事だけでなくマルチビタミンなどのサプリメントの摂取により、免疫力を維持するよう心がけることで、感染症の発症を予防できます。

言語

クリオ語の単語帳

Q. 現地の人々はどのような言語を用いていますか? 外国人にとって、現地の言語を学ぶ際に、どんなハードルがありますか?

公用語は英語とされていますが、多くの現地の人たちはクリオ語と呼ばれる英語に似た言語を用いています。

ナイジェリアをはじめとする西アフリカで使われるピジン英語に非常に近いですが、さらに現地特有の表現が加わったピジン英語といえます。簡略化された英語のような言語ですので、英語がわかる人にとって学ぶことはそれほど大変ではないかもしれません。

シエラレオネはメンデ族とテムネ族という2つの部族が人口の大半を占めているので、場所によっては、メンデ語とテムネ語が公用語のように用いられています。

他にもフラ(フラニ)語、キシ語、コノ語、リンバ語、クランコ語などの部族言語があり、それら部族の社会では一般的に用いられています。フラ(フラニ)語は、西アフリカで最も話されている言語の一つで、話者はセネガルからスーダンに至るまで広く分布しています。

これら現地の言語を学ぶ際に役立つ教材のようなものはあまりありませんので、現地の人から聞いて学ぶことでしか会話を習得することができません。

生活

ソフトドリンクを売る女性とその奥に広がるスラム地区

Q. 現地の人々の生活水準はどうですか?

2017年のシエラレオネのGDPは一人当たり488ドルであり、世界水準の5%にも満たない水準であるという統計があります。いわゆるサハラ以南の貧しい国の生活水準、一日1ドル以下で生活する人が多くいる国の一つであるといえます。ですから現地の多くの人々の生活水準は非常に質素です。その一方で、一部の限られた人たちは裕福な暮らしを送っています。

貧しい家庭では、大家族でも住居とは呼べないような小さな小屋で生活し、果物や調理した食べ物を街頭に売りに出したり、建築資材になる砕石作業を手伝ったりして、その日の食べ物を得るために働きます。

裕福な家庭は、電気や水道が備わっている大きな戸建ての家で生活しており、共働きでそれぞれ自家用車を所有しており、アフターファイブはレストラン・バー、クラブなどで楽しみ、ときどきホームパーティも楽しむという欧米人のような生活スタイルです。

現地の人の主食になるプラサスの食材は、地元のマーケットで比較的安く手に入れることができますが、それ以外の物はスーパーマーケットに行かなければ購入できないため安くはありません。プラサスをあまり食べず、節約も上手ではない私と妻の食費は、1ヶ月おおよそ日本円で1万円から1万5千円程度です。もちろんのことですが、現地の平均的な家庭の食事はこの半分かそれ以下になります。

Q. 現地の人々の教育水準はどうですか?

教育水準は非常に低いです。内戦終結から学校の環境も少しずつ整備されてきていますが、いまだに多くの課題がある状態といえます。

学校施設の数が限られており、また教師の数も足りていません。例えば、日本でいう小学校では、年齢も学ぶことも違う80人の生徒を1人の先生が教えているというクラスも珍しくありません。その多くの生徒は教科書も筆記用具も持っていません。

こんな子供たちの中からも進学していくわけですが、大学生でも満足に読めず、あるいは簡単な計算もままならない若者も少なくありません。

とりわけ女性の識字率は非常に低いようです。一度も学校と呼ばれる場所に行ったことがない女性に会うことも珍しくありません。想像に難くないと思いますが、そのような家庭で育った子供たちは学校で学びたくてもそれができず、家で仕事の手伝いをしています。彼らもまた同じように大人になり子供を持ち、その子供たちは学校で学べず、家の仕事の手伝いをします。

貧しく平均寿命が短い国に共通していることですが、こうした識字率の低さは、HIVをはじめとするSTD感染率や地域の栄養不良率に直結しており、また児童労働の問題や経済活動における大きな格差を生んでいると言われています。

林の中の集落にある家に水を運ぶ子供たち

Q. 現地の治安水準はどうですか? 外国人が特に気を付けるべきことはありますか?

治安はそれほど悪くはないといえるでしょう。

すりや盗みなどの軽犯罪は非常に多くありますが、外国人が強姦や殺害されたといった重犯罪はこれまで聞いたことがありません。現地の人でも近づかないような危険な場所には近づかず、危険な人たちと関わらなければ、何か犯罪に巻き込まれてしまうということはまずないでしょう。

内戦終結時の武装解除の後、銃を携帯できる人はしっかりと管理されているようですので、銃犯罪はほとんど聞いたことがありません。しかし戦後も、麻薬に関わる社会問題はありますので、麻薬に関係した犯罪や事件は少なくありません。

一部の国でもそうですが、この国もマリファナはタバコより一般的ですので、マリファナを吸っている、または吸っていたであろう人と出会うことはしばしばあります。そのような時は、友好的な態度で接し、なるべく早くその場から立ち去るようにするなら、問題に巻き込まれることはないでしょう。

Q. 現地の住居や住環境の様子どうですか?

多くの外国人は戸建ての家を借りて住んでいます。日本の一般的な戸建てと比べると、部屋のつくりは広く、シーリングまでの高さも高くつくられています。

多くの家は鉄筋コンクリート建てで、床はタイル張りでつくられています。家具などの調度品は自分で準備する場合がほとんどのようです。

リビング、ダイニング、キッチンルーム、トイレ・バスルームがありますので、日本で生活するのと同じようなスタイルで生活することはできます。

現地の人の多くは、パンボディと呼ばれる、木の枠組みに屋根も壁もトタン屋根のトタンを打ち付けた家に住んでいます。家の中は土間ですが主に寝室として用いられています。リビング・キッチンスペースは屋外で、家の出入り口の近くに設けられている場合が多いです。

調理のために七輪のような木炭ストーブが用いられており、その前で調理しながらくつろげるスペースも用意されているというイメージです。いわばキャンプのような生活と言えます。キャンプ生活のようにパンボディに住む人には、トイレ・バスルームはありません。

水揚げされたばかりの新鮮な魚

Q. 現地の生活インフラ(水道・電気・ガス・インターネット)はどの程度整っていますか?

首都の中でも多くの場所で水道設備が整っていませんので、多くの戸建ての家の敷地内には井戸があります。井戸から家より高い位置に据えた貯水タンクに水をポンプなどで汲み上げ、そこから水圧だけで住居内に水を供給する方法が、多くの戸建ての家で用いられている方法です。しかしそれら井戸も乾季には枯れてしまうことがあります。

水道・井戸を持たない多くの現地の人は、その地域で管理している井戸あるいは水源まで足を運び、水を持ち運んでいます。

電気設備に関しても同じことが言えます。電気はありますが、ほとんどの場所で安定供給できていませんし、電気代も割高です。停電している時間が長いので、外国人や比較的裕福な家は発電機で電気を供給しています。ソーラー発電設備も少しずつ普及してきていますが高額な設備なため、購入できる人は限られます。

都市ガスはなくプロパンガスを買って用いることができますが、いまだ現地の多くの家庭では木炭を使って調理しています。

現地ではプリペイド式の携帯電話が用いられており、シエラレオネ国内のほとんどの場所で通じ、それに伴ってインターネットも普及してきていますが、日本と比べるなら回線がスムースではなかったり速度が遅かったりと、通信費は割高に感じるでしょう。

道路工事も含めてほぼ全ての分野においてインフラ整備のための支援が必要とされている国ですので、当然といえば当然の状況と言えますが、現地で生活する場合、限られたインフラの中でも生活していく工夫が必要になってきます。

Q. 現地のレストランやファーストフード店、露店など食品を扱う店の衛生状態はどうですか?

欧米や日本にあるようなファーストフード店は全くありません。イスラム教徒が多い国ですので、レストランや露店においてもハラルの食品が用いられています。それでも、菌が繁殖しやすい気候や環境である故に、衛生状態は良くないといえます。

現地の人が集まる食事処、露店、パブのようなものがあり、そこではプラサスなどの地元の料理をメインに、小料理や飲み物などが提供されています。

一方で、外国人が多く集う高級レストラン・パブ、あるいはビーチに隣接するレストランもあります。そこでは、外国人向けの肉や魚を用いた料理が提供されており、またプラサスなどの地元の料理も食べられます。

現地の人が集まる店は値段が安いかもしれませんが、外国人にとって衛生状態は良くありませんのでお勧めできません。外国人が集うようなレストラン・パブは、それなりの衛生状態を期待できますが、ただ割高になります。電気や水道のインフラが整っていない国では、食品の管理によりコストが発生してしまいますので、どうしても割高になってしまうようです。

外国人が集まるレストランだとしても、以前は大丈夫だったのに、今回はお腹を壊してしまったということもよくあります。このような場合、衛生状態だけではなく体調の善し悪しも関係していることがありますので、体調がよくないときは外食自体を控えることをお勧めします。このような国では、食品を扱う店の衛生状態だけでなく体調の善し悪しで、病気になってしまうことがよくあるからです。

ある町中のマーケット

Q. 生活に必要な安全な飲用水はどのように調達しますか?

井戸から汲む水をそのまま飲むことはできません。飲むとしたらフィルターを通して濾過し、その上で煮沸させて冷ました水を飲むことができます。

もし井戸の水が枯れて、コミュニティで管理する井戸や水源から水を持ってくるとしても、同様の過程で飲み水を準備することができます。手間暇がかかりますが、これが一番やすく安全な飲料水を確保する方法です。

他の方法は、割高なミネラルウォーターを購入するという方法です。これも安全に水を飲むことができる一つの方法です。ミネラルウォーターも様々な種類がありますが、安いミネラルウォーターは衛生状態が良くない状況で作られているものもあるようですので、銘柄がわからないとしても、値段の高いミネラルウォーターを購入することが大切です。

この国では、どんな水を飲んでいるかが体調に非常に大きな影響を与えますので、なるべく安全な飲料水を調達することは健康維持のために重要です。

Q. 現地の交通事情や交通機関の様子はどうですか?

電車・列車はありません。バス、タクシー、バイクタクシー、が現地の交通機関になります。

日本でいうマイクロバスもありますが、ほとんどがワンボックスタイプの車をバスのように用いています。これがマイクロバス以外で一番安く目的地までいける交通機関になりますが、現地の人たちが一番用いる交通機関でありますので、バス停についた時に、バスに乗るために現地の人たちと競争することもしばしばです。

タクシーは少し割高ですが、よく走っているので外国人は乗りやすい交通機関の一つです。ただ、流しのタクシーが多いのも事実で、運転手が乗客を装う人と共に、金品を強奪したり盗みを働いたりするという事件も少なくないので、見極めが重要になってきます。

最近は3輪のバイクもよく見かけるようになりました。金額はタクシーと同じか少し高いくらいです。あまりスピードが出ない乗り物ですが、ドアがない車両になりますので、流しのタクシーのような危険な状況にも直面しません。急いでいなければ、一番落ち着いて乗れる交通機関と言えるかもしれません。

バイクタクシーも非常によく走っています。金額は一番高いですが、目的地に一番早く到着することができます。それでも、事故が非常に多く危険が多いため、あまりお勧めできません。もしどうしてもバイクタクシーに乗る必要が生じた時は、運転手をよく選び、こちらの要望をしっかり聞いてくれて、なるべく安全な速度で運転をしてくれる人を選ぶ事でリスクを減らすことができるでしょう。

シエラレオネの象徴的な木 — コットンツリー

Q. 現地の医療水準はどうですか? 医療費は高額ですか?

医療水準も非常に低いです。国立病院でも電気や水の供給が安定していませんので、衛生環境はよくありません。

現地で医療機関にかかるときは、プライベートホスピタルやプライベートクリニックをお勧めいたします。高額ですが、外国の医師か外国で学んだ現地の医師が診察しますので、この国における一番良い医療が受けられます。

一例ですが、妻がとあるプライベートホスピタルに5日間入院したことがあります。手術はなく、検査と点滴と薬の投与が主になりましたが、日本円でだいたい10万円ほどになりました。

先進国にて医療機関に保険適用無しでかかることと比べるなら、決して高くはないといえるように思います。もちろん、検査や治療法、投薬の種類によって金額が大きく変わりますので、一概に高くないとはいえませんが、医療費に関してはこのようにイメージすることができます。

ただ、精密検査や手術が必要な状況、あるいは歯科治療に関しては自国に戻って医療機関にかかることをお勧めいたします。

執筆者:Y&K
執筆年月:2020年9月

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