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各国情報提供

わたしの活動エリア「バヌアツ」へようこそ!

海外社会貢献者からのメッセージ

バヌアツには手付かずの美しい自然が広がっている

Q. 世界を活動の場とする社会貢献者にとって、この国はどのような場所ですか?

私のこれまで10年の体験から見たバヌアツは、「子供のような心と輝く瞳を持った人たちが、与えられた豊かな自然環境の中で簡素な生活を送りながら、感謝の心を深く持ち続けている国」と言い表すことができます。 

昨今の海外からの支援や投資により、特に首都のポートビラの都市化には目まぐるしいものがあります。それでも人々は昔と変わらず今でも「人と人とのつながり」を大切に、自国の文化を大切に守りながら生きています。 

文化

家族総出でサゴヤシ屋根を編んで取り付けます。
子供たちも幼い頃から家の仕事を手伝うので、文化が自然と受け継がれていきます。

Q. 現地の人々の気質や考え方にはどんな傾向がありますか?

一般的にバヌアツの人々はとてもフレンドリーで、道ですれ違う知らない人同士でも「ハロー」と声を掛け合うか、もしくは両眉毛を数秒つりあげて会話します。このワザは現地の人に溶け込むのにとても役立つので、今から練習しておくことをお勧めします。そのワザによって、時には「ハロー」、時には「もちろん!」、そして時には「マジで?」と、声に出すことなく相手に伝えることができるようになります。そうなれば、もうあなたもローカルの一員です。

そして「子供の心を持つ」「人と人とのつながり」を大切にする人たち、と上記した通り、バヌアツの人々は親切な言葉や行い、フレンドリーな会話にすぐに反応し、打ち解け仲間に入れてくれ、そして必要な時には助けてくれます。

逆に、彼らはこちらの高慢な態度や故意に相手を傷つけるような言葉にはとても繊細ですので、サーケスティックな冗談を言うことに慣れてしまっている場合は注意が必要です。そして、彼らはうわさ話を日常会話の重要な部分としていますから、「フレンドリーな外国人」もしくは「やな外国人」という情報は、テレビや新聞の速報よりも早いスピードでコミュニティにすぐに広まります。それで、ぜひ出会う人々に精一杯親切にフレンドリーに接してください。それが今後の滞在期間の最大の自己防衛にもなります。

もう一つ知っておくと役に立つ傾向として、彼らはこちらのお願いに対して「ノー」というのは「人を傷つける悪いこと」だと感じているので、ほぼ必ず、どんなお願いにも「イエス」と答えます。例えば「明日の夕方4時にここに来て」とお願いすると「イエス」と答えますが、待てど暮らせど彼らは来ません。その時間は普通「カヴァバー」に行く時間なので、予定を変えて他の場所に行くことは無理なのです。彼らにとってその時間は、決して取り去られてはいけない「聖なる?時間」なのです。それでも彼らは「イエス」と答えます。そう言えば、「とりあえずその場においては相手の気分を害さないで済み、平和的に会話を終えられる」と考えるのでしょう。

でも、その「イエス」という返事によって後ほど相手に多大な迷惑がかかる、ということまでは考えないようです。これが彼らが「子供のような心を持つ」と私が表現した一面であることを少し理解されたかもしれません。子供のように「その場しのぎの小さなウソ」を言っても、彼らは嘘をついている気は全くないのです。その場で相手が傷つかないように、ちょっと配慮しただけなんです。彼らのこの傾向を理解すると、こちらも無駄に怒ることも時間を無駄にすることもなく、賢く行動できます。

そして、その「子供の心を持つ」彼らには、最高に愛すべき側面があり、その特徴ゆえに私もこの国にいることを非常に心地よく感じています。日本では、あまり感情を表に出し過ぎるのは大人として常識のない事、とされるかもしれません。動揺するような事態に直面しても、なるべくクールに対処するのがスマートな大人、と考えられがちでしょう。

しかしバヌアツはその真逆です。喜怒哀楽を体中で表現します。だから例えば、「明日から2週間、日本に帰ってくるね」と言うと、彼らは目をウルウルにして「さびし過ぎるよ、そんなに長く会えないなんて〜」と言って泣きながらハグしてくれます。

また、コミュニティの中の誰かが亡くなった場合、そのコミュニティ全体が家族の元を訪れ、みんなで雄叫びのような声でオイオイ泣いて哀しみを表現します。それは時に延々何時間も続きます。家族の悲しみを思いやり、亡き人を想って共にその痛みを表現するその行為は、彼らの純粋な心の表現なのです。

私は、このように魅力的な「子供の心」を持ったバヌアツの人々を愛してやみません。 

Q. 現地の食文化はどのようなものですか?

バヌアツの食文化は至ってシンプルです。彼らのご馳走は、タロ、キャッサバ(タピオカ)、ヤム(山芋)、サツマイモなどをおろし金でおろし、ココナツミルクをかけてバナナの皮で覆い、それを蒸し焼きしてお餅状にした「ラップラップ」。そのおろし金でおろしたお餅の材料を棒状にしてアイランドキャベツで巻き、ココナツミルクで煮た「シンボロ」。そのお餅の材料の中に醤油味のお肉や野菜を入れて蒸し焼きした、「トゥルック」。日本人の口には、このトゥルックがとても合います。時には甘辛い豚肉が入っていて、中華街のちまきを彷彿とさせます。

でもそれは週末やビジターを歓迎するときのご馳走であって、毎日の食事はもっと簡単に済ませます。たっぷりの白飯にアイランドキャベツのスープ、もしくはインスタントラーメンかツナ缶をのせてほおばるのです。これは彼らの定番中の定番ですから、きっと今後何度も食する機会があるでしょう。でも白飯の量は少なめに、と初めからお願いしないと、うず高く山盛りに盛られますのでご注意を。そして感謝の気持ちの表現として、できるだけ出されたものは完食するようにします。 

典型的な蒸し料理(ウム)は、みんなが集まった時のごちそう

Q. 現地の人々はどのような生活習慣や宗教観を持っていますか? 現地特有のマナーなどはありますか?

一般に彼らのほとんどはある種のキリスト教を信仰しており、神様に感謝する心を持ち続けています。それでも近年は、貧しい一般人から金銭を巻き上げる様な、昔からある宗教や牧師たちの態度にウンザリしているという話もよく聞きます。

また、その様にキリスト教系の宗教は信じていても、同時にそれぞれの生まれ育った島に根付く土着の習慣や信仰である「カスタム」をも大切にしておられます。特に離島ではカスタムに従うことへの圧力が強いので、外国人である私たちも彼らのカスタムを知り、それがどの様な由来で何のための行為なのかを理解して、敬意を払うべきところではそうする様にします。 

気候

2015年3月にバヌアツを直撃したサイクロンパムは、全土に大きな被害をもたらしました。

Q. 現地はどのような気候ですか? 健康維持のために気を付けるべきことはありますか?

日本の様な美しい四季を楽しむということはできませんが、年中夏日なので、寒いのが苦手な方にはピッタリの場所です。年中、海水浴やサーフィン、シュノーケリングを楽しむ事ができますし、夏服を持っているだけで十分です。毎日暑いので、外出時には日焼け止めクリームや日傘、帽子にサングラスは必要です。

特に蒸し暑いのは12月から2月頃で、その時期から4月頃にかけてはサイクロン(台風)が通過します。この10年間で最大のサイクロンパムは、2015年3月初旬に到来し、バヌアツに多大の被害をもたらしました。

毎年7月、8月は、少し涼しさを感じる過ごしやすい時期です。もしその時期にタナ島など南の島々を訪れるなら、暖かい上着が一枚あった方がいいかもしれません。 

Q. 現地特有の風土病はありますか? 健康維持のために役立つ対処方法はありますか?

最近都市部では、蚊を媒介するマラリアやデング熱の症例をあまり聞かなくなりましたが、それでも離島の原生林などでは長袖を着て、虫除けスプレーを用い、寝るときは蚊帳を用いるのは賢明です。蚊に刺されて困るのは、痒くて掻きむしった箇所に、自分の知らない間にハエがたかった場合には簡単に化膿してしまうことです。そして一度化膿すると薬無しでは治りも遅いので、ぜひ抗生物質軟膏を持参することをお勧めします。そうなる前に、虫に刺されたり切り傷ができたりしたら、清潔に水洗いした後で質の良い絆創膏で覆っておくのは助けになります。

そして毎日とにかく蒸し暑いので、水分のこまめな補給は大切です。日本からステンレス製の水筒を持参して、出かけるときは氷水を持ち歩くと役に立ちます。

もう一点、マーケットで売っている野菜類はオーガニックなものがほとんどですが、それゆえにレタスなどにナメクジが数匹くっついていることがあります。ナメクジには寄生虫がたっぷりいますので、レタスなど加熱しないで口に入れる野菜や果物は、流水でよく洗った後、10〜20倍に薄めた酢水に10分間以上つけて殺菌するなら、食後すぐにひどい下痢に襲われるという心配もありません。 

言語

簡単なあいさつを覚えて使えば、すぐにローカルの仲間入り

Q. 現地の人々はどのような言語を用いていますか? 外国人にとって、現地の言語を学ぶ際に、どんなハードルがありますか?

バヌアツは、30万の人口が50以上の島々に分かれて住んでいますが、なんと国内で使われている原住民の言葉は138言語といわれています。世界の中でも、人口に対する言語数の多さでは1、2位を争うくらいだそうです。

特に都市部のポートビラにはバヌアツの様々な島からの移住者が入り混じって生活しており、その全ての島々を結び合わせる意味で、バヌアツ全土でビスラマ語が共用語として用いられています。ビスラマ語は、パプアニューギニアピジンやソロモンピジンに似ており、英語といくつかのフランス語単語がベースになっています。もしすでに英語を話される方なら、半年もあれば会話ができる様になります。

またビスラマ語の書物はローマ字読みですので、日本人には割と簡単です。ビスラマ語の単語を覚えていく上で、英語と比べてそのサウンドのおもしろさに、思わずクスッと笑ってしまうことも多々あるでしょう。でもビスラマ語が上達した時に気をつけたいのは、ビスラマ語で使ういくつかの単語は、それを英語で話す時にも用いたとしたら、聞き手にかなりショックを与えるスウェアワード、相手を罵る時の言葉になってしまいますのでご注意を。 

生活

美しいブルーホールで魚たちと一緒に泳ぎましょう!

Q. 現地の人々の生活水準はどうですか?

一般のバヌアツ人の生活水準は、日本の生活と比べるとかなり低いのかもしれませんが、自宅がほったて小屋であっても、履いているビーチサンダルの片方ずつが違う色でも、インフラが整っていない街に住んでいても、彼らはあまり気にしていません。

日々の生活に必要な食費とカヴァ代が稼げれば御の字ですし、とにかくあくせく働いて大きな家を建てようとか新車を買おうだとかという野望を持っている人もあまりいません。

それでも近年、輸出もされるようになったバヌアツの、特にペンテコステ島産のカヴァの値段が高騰し、その恩恵を受けて急にリッチになる人たちが増えているのは事実です。また、季節労働者として年の7ヶ月をオーストラリアやニュージーランドで過ごす人達も増えてきてはいます。

そして、たとえ自宅がほったて小屋であっても、国民のほぼ全員が携帯電話は持っており、特に若い人たちの間では最新のスマホを持つことがステータスのようになっています。そして若い人たちはFacebookやIMOでコミュニケーションを頻繁に取り合っています。 

Q. 現地の人々の教育水準はどうですか?

教育水準は日本と比べて高いとは言えず、小学校程度の教育までで学校教育を終了する人たちも多くいます。それでも都市部では英語かフランス語の基本的な読み書き、簡単な算数は習得しています。都市部でも大学まで行く人は稀ですが、その場合は家族親族一丸となって教育費を支払い、将来その子が成長して高給取りになったときに受ける恩恵を期待して助け合います。また国の推薦でフィジーやニューカレドニア、遠くは東南アジアの大学に行くこともあります。

しかし、離島の教育となると話は別で、学校教育を全く受けていない人もたくさんおり、読み書きもできません。それでも彼らは学ぶことに意欲的で、頭脳の働きはとても良いので、様々なことを習得する能力があります。こちら側の辛抱強さと、彼らの目線で考えながらユーモアを持って教える、という技術があれば、彼らは驚く様な進歩を遂げることができます。

離島の典型的な集会所と人懐っこい子供たち

Q. 現地の治安水準はどうですか? 外国人が特に気を付けるべきことはありますか?

治安は、近隣のパプアニューギニアなどに比べるととても安全と言えます。さすがに夜中に女性が一人歩きすることは考えられませんが、日中、人がたくさんいる場所で恐怖を感じることはまずありません。

先ほども記しましたが、いつも親切に行動し、日頃行く場所には知り合いを作っておき、自分がどんな人間かを知っておいてもらうことで、何か緊急事態が発生しても彼らやその仲間に守ってもらえるでしょう。

それでも女性のタクシーの一人乗り、ひと気のない場所を歩くことには注意が必要ですし、夜暗くなってからカヴァバーの側を一人で歩くことは危険です。またクリスマスや年末年始にはお酒やカヴァやドラッグでハイになっている集団が街を歩き回るので、そういう時は自宅で静かにしているのが賢明です。

カヴァについてですが、現地の人は気安く外国人にぜひ飲むよう勧めるかもしれませんが注意が必要です。バヌアツのカヴァはフィジーなどのものよりかなり濃度が高く、それに伴って覚醒効果も強い反面、飲んだ次の日は脱力感で半死状態のようになる、と皆が言っています。

また飲料としてのカヴァの製造過程は不衛生なことが多く、ひどい下痢の原因にもなります。そして常習的に飲んでいるとかなりの確率で肝機能に障害を起こすので、バヌアツの中年男性の多くが肝臓を病み、その多くが亡くなっていくのにはこの様な明らかな原因があります。 

Q. 現地の住居や住環境の様子どうですか?

バヌアツには大きく分けて3種類の住居があります。まずは、日本でも見かける様な私たちの感覚で普通に快適な家です。外国人居住者は普通このタイプの家に住んでいます。

そして2番目のタイプの家は、竹で編んだ壁とバヌアツサゴヤシで編んだ屋根で出来た、ごく質素な家。ローカルのほとんどはこの手の家に住んでいます。この様な家は数日で建てることができ、風通しがよく、蒸し暑い夜もぐっすり眠れる、というメリットがあります。でも防音策は無いので隣家や道ゆく人の声や雄鶏の早朝の雄叫びに、静寂のひと時を邪魔されることは確実です。

そして3番目の家は、ブロック壁と鉄製の屋根を取り付けた家。わりとお金持ちのローカルはこの手の家に住んでいます。この手の家は、床もセメント敷きなので、家の中を清潔に保つことができます。難点は、鉄製の屋根に断熱材は入れられていないので、とにかく日中は暑いです。それでこの様な家に住む人々は庭の木の下に座って涼をとることが多いので、彼らの井戸端(木の下)会議に参加したければそうすることは容易です。

この2つのタイプの家は、キッチンとトイレ、シャワーが家の外の別の小屋に設置されています。離島では特に、上下水道も電気も通っていませんから、トイレでもシャワーでも新しい体験ができます。慣れればどうってことはないです。かえって、人々の様々な工夫に感心させられることが多いです。ただ、離島を訪れる場合は、ぜひトイレットペーパーと小さなソーラーライトを持参することをお勧めします。 

離島のシャワーとトイレ
場所によって様々なバージョンがあります。

Q. 現地の生活インフラ(水道・電気・ガス・インターネット)はどの程度整っていますか?

首都のポートビラや、エスプリトサント島ルーガンビルの都市部では水道、電気は通っている所がほとんどです。ガスは、ボトルが空になったら電話で注文し、新しいものを家まで届けて交換してもらうシステムです。インターネットは、近年になって徐々に改良が進んでいるとは言え、まだ5Gの時代が来るのは先の話の様です。

都市部を離れると、水道は通っているけど電気はない、もしくはその両方共ない、というのも驚きではありません。でも最近は、離島でも小さなソーラーパネルと幾つかの電球がセットになったシステムを設置している家が見られたり、その様な離島に住んでいてもスマホからデータ容量を購入してインターネットを見たり、Zoomに参加するなど、驚くほどの進展も見られます。一方で、キッチンでは昔のままのやり方で、薪で火を焚いて調理しますし、川へ洗濯にも行きます。その2つの世界のギャップがたまりません。

Q. 現地のレストランやファーストフード店、露店など食品を扱う店の衛生状態はどうですか?

都市部では、様々なレストランやローカルなファーストフードの店を楽しむことができますが、マクドナルドやKFCはまだありません。2,000円ほどで海辺のリゾートホテルのレストランを利用して、景色と食事を同時に楽しむこともできます。

またマーケットの敷地内には、小さな露天が隣接しています。一皿500円ほどでメインをチキン、ビーフ、魚、卵から選ぶと、ご飯とサラダたっぷりと一緒に出してくれます。

おおむね衛生状態は悪くはないですが、店によっては疑わしいところもあるので、注文する前にぐるっと店の裏に周り、店の裏の調理室の状態や食べ物の管理状態をチェックするといいかもしれません。時には、肉や魚介類などの食材が冷蔵庫に入っていない状態になっていたり、ハエがたかっていたりするのを見つけて、ここで注文しなくて助かった!と感じることもあるでしょう。 

水上タクシーボートに乗ったら釣り糸を垂らし、お土産をゲット!

Q. 生活に必要な安全な飲用水はどのように調達しますか?

都市部の水道の水は飲めますが、硬水でカルキのにおいもします。また水道が通っていない場所などでは一般的に、雨水をタンクに溜めてフィルターで濾して飲んでいますが、できるだけ一度沸かしたものを冷やして飲んだ方が無難です。スーパーマーケットではボトルのミネラルウォーターも割と安値で手に入ります。 

Q. 現地の交通事情や交通機関の様子はどうですか?

首都のポートビラでは、年々車の数が増え、道も狭いので、街中はよく渋滞しています。乗り合いバスに便乗したい時は、指定の場所(バスストップのサインは無いので、バスがいつも停まる場所を覚える)で手を挙げ、バスが停まったら行き先を伝えて確認してから乗ります。時には、自分より先に乗っている人の行き先が延々と遠くて自分の目的地まで行くのにかなりのロスがあると予想できることもあるので、ぜひ確認してから乗った方が無難です。

小型タクシーは自分の行きたい場所に直行できて便利ですが、女性が夜一人で乗るのはお進めできません。そして乗り合いバス、タクシーともに言えることですが、その車に乗り込む前に、車そのものの安全性(車体が傾いていないか、など)と、運転手の安全性(カヴァやアルコールを飲んで目が充血していないか、など)を素早く確認することをお勧めします。近年、飲酒運転による事故が増えています。

そして、島と島とを結ぶ交通手段として水上タクシーのスピードボートがあります。ボートによってはライフジャケットが用意されていないこともあるので、特に長距離をボートで移動する時には事前に確認することをお勧めします。そしてお楽しみは、このボートに乗りながら釣り糸を垂れると、場所によってはかなりの確率でカツオが釣れたりします。新鮮なお刺身が、無料で簡単に手に入るチャンスです。 

トラックの荷台は快適ですが、急発進にご注意を

Q. 現地の医療水準はどうですか? 医療費は高額ですか?

残念ながら医療水準は高いとは言えません。公立病院であっても受けられる処方や手術は、ごく簡単なものに限られます。

よく語られるジョークとして、「どんな病気で病院を訪れたとしても、もらえるのはパナドル(ごくベーシックな解熱鎮痛剤)だけ」というのがありますが、とても的を得ています。日本などから寄付された高価な検査機器があっても、検査技師が帰国してしまった、とか、壊れたあと修理するパーツがないとかという理由で、それらの機器の多くは寂しそうに壁に向かって埃をかぶって立っています。

また、多少高額ですが、ポートビラやサントには、フランス人やオーストラリア人医師のいるクリニックもあります。ただ、そのようなクリニックも検体をオーストラリアなどに送るので、結果が出るのにかなりの時間がかかります。そして万が一、高度な医療が必要な深刻な病気や事故にあった場合は、ニューカレドニアやニュージーランドなどに行って受診し対処してもらう必要があるので、かなりの出費が予想されます。それで海外旅行保険の加入は強くお勧めしたいと思います。そして、持病の薬はもちろん、あらゆる機会に重宝する化膿止めや抗生物質などを少し多めに持参されることをお勧めします。

日本との違いは多々ありますが、備えるところをちゃんと備えれば、安全にバヌアツ生活を楽しむことができます。そしてこれらの情報が多少なりともお役に立って、一生の思い出となるバヌアツ生活を満喫されますよう祈ってやみません! 

執筆者:K.T
執筆年月:2021年7月

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